研究
固体の粒子をナノサイズまで小さくする,あるいは非常に高いエネルギーレベルに曝すと,自然界に存在するはずのない化合物や,これまでにはない意外な物性に出会うことがあります.固体同士の組み合わせはもとより,気体やプラズマとの組み合わせで,従来とは異なる分野に挑戦してみたいと考えています.本研究室では, 固体-固体,固体-気体, 固体-プラズマ, プラズマ-プラズマ反応等を利用して,新しいエネルギー貯蔵・変換材料の創成と基礎物性の解明を目指しています.
来るべき低炭素社会において、化石燃料の代替候補として最も注目をされ続けているのが「水素」です。石油と比べて、単位質量あたりの燃焼エネルギーが約40倍にも相当し、副生成物が水のみであることから、環境負荷の小さなクリーンエネルギーとして期待されています。しかしながら、常温・常圧下で気体として存在することから、これまでの化石燃料の貯蔵方法・運搬方法とは全く異なる技術が必要となります。本研究室では、既成の概念に捉われず、ナノ化技術、プラズマ技術を利用して、新しい高容量水素吸蔵材料の合成を提案していきます。
ナノ技術を用いた新規材料の合成: ナノスケールの微結晶体は,化学的な見地からは予期することの出来ない挙動を示すことが多々あります.ナノ化技術を利用して,新しい化合物の合成や,新しい機能の発現を目指しています.